備考 「Child Abuse」 Abuse(アビューズ)のAbは、Abnomal(アブノーマル)のab。 abは、「本来の道を外れた」「誤った」という意味の接頭語 useは、「使う」や「使い方」 だからチャイルド・アビューズの本来の訳は、 「子どもの間違った使い方」 「子どもの乱用」 (「薬の乱用」という言い方に近いそうだ) |
チャイルド・アビューズは、「児童虐待」と訳される。 しかしこれは、”殴る蹴る”といったイメージの、非日常的な行為(狭い範囲の abuse)という印象になりやすく、その広範囲の意味の理解の防げになりやすい。 Child Abuseには、無関心や養育の放棄まで含まれ、大きく分けて4つ。 1 ) 身体的虐待 physical abuse暴力 2 ) ネグレクト neglect(養育の放棄,怠慢。満足な食事をあたえないなど 乳幼児だけを置き去りにしたまま、若い母親が2、3日家を開け、帰ってみると 小さい方の子が死んでいたという新聞記事もそのひとつにあたる。 3 ) 性的虐待 sexual abuse 4 ) 心的虐待 phychologial abuse 「産むんじゃなかった」などの言葉の暴力や無関心。イジワル -閑話休題(のびハハ)- 2)の例の、乳幼児を放置して死なせた母親は「まさか死ぬとは思わなかった」と言ったそうだ。 友人が「TVで、その母親の実家の父親(死んだ幼児の祖父)がインタビューされてるところを 見たけど、へらへらしていて何も感じてないみたいだった」と憤慨していた。 TVのワイドショーが必ず真実を写すとは思えない。(写真家の某氏がエッセイで『現場では 緊張してこわばった顔に見えた女性が、TV画面を通すとずいぶん強面の顔に見えたので驚 いた』と書いていた) が、もし仮に友人の印象どおりの祖父であったとした場合、幼児を死 なせた母親自身も、そういう育てられ方(ネグレクト)をされてきた”アビューズの連鎖”だった ということも考えられる。(あくまでも、ここでは、憶測です!) (注) 「アビューズの連鎖」について これは「子どもをアビューズする親の中には、親自身が子どものとき アビューズされた被害者であった人も、(なかには)いる」という意味です。 決して 「虐待を受けて育った子どもは将来親になったときに、今度は自分が加害 者になる」という意味では、ない。念のため。絶対に、誤解しないでくださいね。 だからTVの児童虐待に関するワイドショーなどで、コメンテーターの 「虐待された子どもは親になったときに、今度は自分が加害者になります。かわいそうです ね」というコメントは正しくない。 「そういうコメントは偏見をつくるだけ。虐待をくぐりぬけてきた人への偏見になるので 聞いたらぜひTV局に訂正を求める電話をいれてほしい」という虐待防止の関係者もいる。 |