CAPとボランティアについて
私はCAPワークショップの出来るボランティアではなく、CAPを企画する実行委員会という素人ボラという立場として、思うところを書きます。
「ボランティア」という言葉には「無償(=金銭的な報酬はない)」という意味が当然のように含まれていると思う人は多いのではないだろうか。多分、ボランティア活動の経験がない人ほどそう思っている人の割合は高いはず。
金銭面でボランティアを分類すると、ボランティアには3種類あると私は思う。
すなわち「無償ボランティア」と「有償ボランティア」と「持ち出しボランティア」。(笑)
コピー代や材料費や交通費までボランティアが自分たちの自腹を切るのが「持ち出しボラ」で、そういう道具立てについての費用は必要経費としてちゃんと払ってもらい、時間と労働力だけを提供しますというのが「無償ボラ」で、「有償ボラ」はアルバイト程度のお金を要するもの...と、私は勝手に分類している。
CAPワークショップの活動は「持ち出しボランティア」や「無償ボランティア」の範囲を超えていると私は思う。
CAPスペシャリストになるためには有料の講習を受けなければならない。つまり、それなりの知識と研鑚が必要になる。実際に人前でワークショップができるようになるための練習を重ねる必要もある。自治体でCAPの講師料を予算化して小学校などで定期的に依頼するところも多くなっている。責任も重くなる。
CAPワークショップは、ロールプレーヤー(講師)一人ではできない。大人向けワークショップで2人。子供向けワークショップでは3人のロールプレーヤーが必要なので、CAPを子どもたちに伝えたいと志す人は、同じ志の人とチームを組んで活動することになる。そして相手(CAPを依頼する側)やCAPのチームのスケジュールの都合に自分をあわせなければならない。
CAPのロールプレーヤーになることは「自分の都合のいいときにだけ参加できるボランティア」をするようなわけにはいかない。
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注/あくまでたとえばの話だが、東久留米市にCAPのできる有閑主婦(ナンだそれは?)が3人いて、CAPのチームを作り、[市内のCAPワークショップの依頼にだけ応じる]という条件をつけて活動するのなら、そのチームは講師料を、今現在、都内にあるCAPのグループの講師料の平均よりも、少し安い額に設定して応じることができるかもしれない。
会場が同じ市内にあるなら、講師は自転車で30分以内に自宅からメンバー各々が直接会場に到着できる。会場の場所が分からなくても、同じ市内なら2〜3日前に下見に行って場所を確認しておけるから、当日会場を探して迷う心配も無い。交通費がかからない。自宅からの往復時間がかからない。
これが遠方の地域から依頼されたものだと、電車代やバス代がかかり、駅から会場まで迷わないで行くためにタクシーを使うかもしれないし、実行委員会の人に駅まで迎えに来てもらうことになるかもししれない。開始時間の15分前から30分前には到着していなければならない。
(CAPのグループの数が関東に2つしかなかったときは、都内のグループが千葉県、埼玉県,神奈川県といった近県からの依頼にも応えて出かけていっただろうから、会場までの往復時間のほうがワークショップの実施時間よりも、はるかに長かっただろうと思う。)
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「有料=ボランティアの精神に反する」という考え方の方のなかには、CAPが有料と聞いてがっかりする方もいるようなので、そういう方には、どうぞ御自身でCAPの活動に参加してみてほしいと思う。そして実際に、自分が無償で活動を続けられるものかどうか考えていただきたい。ぜひ。
また、小学校や幼稚園や生協などで、CAP以外の講師を招いての講演会や講習会を企画してみると、講師料の相場などがわかる。CAPワークショップは複数のロールプレーヤーがくることを計算すれば、決して高い講師料ではない。(と思うよ)。
(自治体が成人式などに著名人を呼んで講演会を開く場合は別として、PTAや小さなグループが講師を招く場合、都内では、2万円位から高くても5万円くらいまでが謝礼の範囲ではないかと思う)
もしも私(子どもが二人いる専業主婦)がどこかのCAPのグループのメンバーで、「無償ボランティア」として日常的に依頼に応じてCAPのワークショップの活動をすることになったとしたら、かなりつらいものがある。いや、正直言って私には出来ない。私は自分に出来ないことを他人に要求したくない。
H、4,3、1の「ボランティア情報」178号のなかの「嫌われボランティアマップ」にも、”ボランティアは無償でなければならない”という無償信仰について考えている項目がある。社協発行のペーパーに「ボランティアは無償でなければならないと いうわけではない」という認識が書かれていたのを知って、「場合によっては有償ボラというのもありなのではなかろうか」と考えていた私にとって、とても心強かった。
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